売り上げ増も課題の残るPIST6 ~TIPSTAR DOME CHIBA~

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スピード感溢れるレースは見応え十分
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世界基準の施設は楽しめる要素満載だ
~第3戦を終えて~

 10月23日(土)~24日(日)の2日間に渡って、PIST6のスペシャルマッチ1が実施された。10月2日の開幕戦から数えると3度目となる開催。運営サイド、競走参加選手、取材記者もだんだんと慣れてきて開催自体はスムーズに進んだように感じた。

 今シリーズの売上金額は2日間合計で3億717万4300円(内初日が2億4924万6800円、2日目は5792万7500円)。第2戦目の7844万2500円を大きく上回ったように見える。しかし、23日に行われた6Rでは単勝の売り上げが1億664万9200円。12Rでは単勝の売り上げが6211万8200円。どちらもタイムトライアル1位の原田亮太が支持を集め、単勝オッズは1.0倍の一番人気だった。今シリーズから発走時のコースを公開したため2車単や3連単などの予想はしやすくなったが、売り上げに影響する大きな起爆剤とはならなかった。

 23日の1Rでは4車立てだったことにより、ワイドに3585万1500円の投票が集中。運営に携わる人件費や、選手の賞金などを考えると、現状は3開催連続で厳しい結果だったと言えそうだ。

 演出やレースなどは現行の競輪と違い、スピーディで迫力があり、選手は入場シーンなどで個性を出しており、スポーツエンターテインメントとしては純粋に楽しめる要素が満載。実際に現場で取材をしている身としては、レースが行われるたびにPIST6の奥深さと面白さを肌で感じる。それだけに早急なテコ入れと、車券売り上げに繋がる施策を期待したい。

 ベッティングを楽しみたい層としては、二つ程改善して欲しい点がある。

 一つはレースの全体を映した映像の提供。自転車に搭載されているカメラ映像は臨場感があり迫力もあって良いかもしれない。しかし、ベッティングしていると自分が買っている選手(応援している選手)がどこにいるのか分からなくなる。競馬のようにせめて全体の動きが分かるような映像も表示して欲しい。

 二つ目はユニフォームの改善。デザインは自由で良いかもしれないが、例えば4番車なのに赤い色合いのユニフォームだと見分けるのがもの凄く大変。せめて選手は車番の色に沿ったユニフォームにするか、ヘルメットとシューズカバーのデザインをもっと分かりやすいものにして欲しい。 
 
とにもかくにも始まったばかりのPIST6。厳しくも暖かい目で見守りながら、今後もベッティング層へ向けた様々な情報を提供していきたい。

本吉慶司記者

2021年10月26日 10時00分

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