単騎で挑んだ山口拳矢が『瑞峰立山賞争奪戦』を制す ~富山競輪場~


バンクレコード更新となる8秒8のまくりで快勝
8月3日に富山競輪場で行われた開設74周年記念『瑞峰立山賞争奪戦』の決勝戦は単騎での戦いとなった山口拳矢(岐阜・117期)が最終2コーナーから一気のまくりを放ち、S班の犬伏湧也をのみ込んだ。上がりタイムは8秒8で、バンクレコードを更新。今年の立川記念以来となるG3優勝で、通算4回目のG3優勝となった。
号砲とともに村上博幸が飛び出して、岸田剛を迎え入れて近畿勢が正攻法に構える。松本貴治が近畿勢の後ろを主張していたが、単騎の山口拳矢が追い上げていって近畿の後ろを奪い取る。犬伏湧也は4番手の位置で周回を重ねる。伊藤旭が青板バック付近から内へと潜り込んでいき、赤板過ぎの1センターで松本を捌いて犬伏の後ろへスイッチ。犬伏が打鐘手前から仕掛けていくと、気配を察知した村上が伊藤を捌こうと外に振ったときにバランスを崩して落車のアクシデント。村上の後ろにいた山口は俊敏に交わして間合いを取ると、最終2コーナーからまくり発進。単騎で逃げる形となっていた犬伏を最終4コーナーで捕らえてゴール線を駆け抜けた。
【優勝者 山口拳矢選手】
「2分戦だったので、あの並びだと犬伏君が楽過ぎると思ってあの位置を主張しないとなって。(犬伏の)スピードが違ったんで、村上さんが仕事をして(犬伏を)一人にするかなって思っていたので、慌てることはなかったですね。仕事をすると思っていたので、(村上が)バランスを崩した瞬間に避ける準備はできていたんで、脚を使うことはなかったですね。岸田君も脚を使っていたんで、追いつくことはないと思って。伊藤君を乗り越えられれば、最後は吸い込まれるかなって。最近はなかなか自力で通用していなくて、自信を失い掛けていたんですけど。自力で勝てたので自信になりますね。(次走のオールスターに向けては)自分の気持ち次第だと思うので。仕掛けるか、仕掛けないかは。(仕掛ける気持ちを)強く持って臨めたらなって思っています」