地元の郡司浩平が『KEIRINグランプリ2025』を制す ~平塚競輪場~
「テーマ通り『無』で走ったので、ゴール駆け抜けてからやっとグランプリを実感できた」
12月30日に平塚競輪場を舞台に『KEIRINグランプリ2025』が行われた。4車で結束した近畿ラインが人気を集めていたが、地元の絶対エース・郡司浩平(99期・神奈川)がもつれる展開を冷静に見極めて鋭いまくりで飲み込んだ。
【レース経過】
大外枠の古性優作がスタートで飛び出して、近畿勢が正攻法に構える。周回中の並びは、寺崎浩平-脇本雄太-古性優作-南修二、郡司浩平、阿部拓真、眞杉匠-吉田拓矢、嘉永泰斗の順。7番手から眞杉が動き出すが、寺崎も誘導と間合いを取って突っ張る態勢を取る。赤板で誘導が退避したと共に、両者が踏みあげて一気にペースが上がる。寺崎が突っ張り切ったものの、眞杉は車を下げ切らず、2番手の脇本の外で併走。両者で激しくやり合って、打鐘前から隊列がヨコに揺れる。もつれたところをまず仕掛けたのは、最後方にいた嘉永。4コーナーから持ち出すと、力強い加速で前団をのみ込んでいく。最終ホームで上を行かれた郡司は、俊敏に嘉永好位にスイッチ。郡司は、2コーナー過ぎに寺崎をまくり切った嘉永の上をまくり上げる。3コーナーで嘉永をまくり切った郡司を、阿部が追いかける。阿部が渾身の力で追い込むが、踏み直した郡司は直線に入ってもスピードが落ちない。そのまま先頭でゴール線を駆け抜けた郡司が、6度目の挑戦でグランプリを初制覇。ゴール後は何度もガッツポーズを繰り出して、地元ファンの地鳴りのような大声援にこたえた。
【優勝者コメント】
「テーマ通り『無』で走ったので、ゴールを駆け抜けてからやっとグランプリを実感できた。それぐらい集中できてましたね。(表彰式後に仲間に迎えられて)いろいろとこみ上げるものがありましたし、1人じゃなかったんだなって感じました。1年間去年のグランプリから、悔しい思いとか、いろいろな思うところがあった。それで1年間1着を取るっていう(テーマの)なかで、最後に集大成を見せられて良かった。自分のなかで単騎っていうところもあって、仕掛けるタイミングがホームであったところで、嘉永君を見送ってしまった。そこでまず仕掛けられれば良かったんですけど、そのあと冷静に対処できた。近畿も、関東も二分戦みたいな形で、やりにくさがあったと思うんですけど、近畿は近畿らしく、関東も眞杉、ヨシタク(吉田拓矢)らしいレースをしていましたし、単騎も、嘉永が思い切った仕掛けをして、自分もそれに負けてはいけないなと思った。後ろにアベタク(阿部拓真)がいたのは分かったんですけど、そこだけには絶対に抜かれないと思って、最後は頑張りました。後ろに誰かが来ても絶対に振り切るって気持ちで。でも、本当に最後の最後まで分からなかったですね。1年間大きいところで結果が出せなかったなかで、最後に1番車をもらえて、かなり有利なレース展開にもなったので、これで勝てなかったらかっこつかないなってところで勝ち切れたので、来年は自信を持って。1番車として、1年間初手は有利なレース運びができると思うので、そこを強みとして生かしたい。南関勢として底上げして、もっともっとGI戦線でみんなで活躍したいですね」
2025年12月30日 19時27分
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選手詳細データ
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郡司浩平 選手神奈川・99期