初日に存在感を示した福井勢がローズカップに進出 ~弥彦競輪場~

練習仲間の絆を示して別線攻略を目指す
10月9日に弥彦競輪場で『第35回寬仁親王牌 世界選手権記念トーナメント』が幕を開けた。10、11レースの特別選抜予選と、12レースの日本競輪選手会理事長杯は2日目の『ローズカップ』の切符を賭けて争われた。
11レースは同門の絆で挑んだ岸田剛が強い気持ちで主導権を取る。番手を回った脇本勇希は最終ホーム手前から巻き返してきた犬伏湧也の気配を察知すると、1コーナー付近から外を張りながら番手まくり。最後の直線は深谷知広のまくりに屈したものの、2着でローズカップの権利をつかみ取った。 「(岸田が)メイチで駆けていたので、僕はピタピタでついていて犬伏さんが来てからだと合わせる余裕もないので、見えたときに前に踏ませてもらいました。選手紹介のときにバンクが軽くて、いいイメージでいけました」
スピードに自信を持っている犬伏であっても、一度赤板で脚を使ったうえで近畿勢の二段駆けを乗り越えることは簡単ではなかった。相手の武器をしっかりと封じてラインの力で強敵撃破に成功した。「相手(犬伏)はダッシュのスペシャリストですけど、ダッシュを封じてしまえばどうにかなると思って。そりゃあ1対1で戦ったら余裕で負けますけど(苦笑)ラインのおかげで勝てて良かったです。(初日が)G1の特選で、まさかローズカップまでいけると思わなかったので本当にうれしい」
岸田と寺崎浩平の3人で全プロのチームスプリントを制してつかみ取ったチャンスを生かしてローズカップの切符を手にした。2日目は練習仲間の寺崎と、兄の雄太と福井3人の先頭を任された。「(雄太と同じレースを走るのは)福井記念の決勝以来で2回目ですね。(雄太は兄弟で走ることを)ちょっと嫌だと思うんですけど、連係できたらと思っていた。寺崎さんとは初めてですね。しっかりと前で自分の役割を果たせるように」
初日のメイン12レースは『日本競輪選手会理事長杯』が行われた。S班3名で挑んだ近畿ラインが人気の中心を集めていたが、関東勢も眞杉匠と吉田拓矢のS班タッグで、北日本勢は二段駆けも可能な布陣で激戦が予想された。
初手で正攻法に構えた寺崎浩平は後ろ攻めから上昇してきた小原に対し、突っ張る雰囲気を出しながら出させて3番手の位置をキープ。最終ホームから巻き返してきた関東ラインを見送ると、2コーナーの出口から一気にまくり上げる。踏み出しに一瞬遅れてしまった脇本雄太であったが、しっかり付け直すと直線で鋭く伸びてゴール線へ一番に飛び込んだ。
「(寺崎は)前を取って、しっかり主導権を取るっていう感じだった。(赤板で)突っ張るかなと思ったけど、冷静に引いてきた。そこに対してしっかり自分も対処しなきゃなと思っていました。車輪を外さずに、付いていこうとしたけど、自分のテクニックのなさが出てしまった」
前回の岐阜記念から中8日で、状態面での上積みには時間が足りなかった様子ではあるが、G1に向けて気持ちを高めてきた。「今回(初日)の1走で、かなり気持ちの入ったレースができた。これを弾みに次につなげていきたい。(2日目に向けては)自転車の修正はしないで、気持ちをしっかりと整えていきたい」
ローズカップは練習仲間3人での連係で、初日と同様に気持ちの入る一戦に。前で奮闘する弟の勇希と、寺崎をサポートしながら別線攻略を目指す。
「福井勢3人で勝ち上がったのもなかなか珍しいですし、しっかり頑張っていきたい」
注目のローズカップは脇本勇希-寺崎浩平-脇本雄太の福井勢が3車で結束。古性優作は福井勢と別線を選択し、荒井崇博を背に反撃に出る。南関勢は郡司浩平が前回りを志願して深谷知広とともに別線に立ち向かう。吉田拓矢は同期の阿部拓真と競輪祭の決勝以来となる2度目のタッグを組み、力を合わせて難敵攻略に挑む。

細川和輝記者
選手詳細データ
脇本雄太 選手 福井・94期














